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太夫が舞うことを「摺る(する)」といいます。 太夫たちは、「田植え」以外では左手に扇子と豆絞りを組み合わせたものを持ち、右手に、藤九郎は鳴子のついた「ジャンギ」、その他の太夫たちは先が曲がった「カンダイ」を持ちます。 田植えの時は、普段は左手に持っている扇子と豆絞りをバラバラにして左右に持ちます。 舞と舞の間、太夫は、藤九郎を中心に後ろに一列に並び、神様を拝むように右手は扇子と豆絞りを持ち、常に胸の前に立てるようにしています。 この太夫の舞の間に「松の舞」、「えんこえんこ」などの舞(祝福芸)があります。 |
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![]() 中心が藤九郎 大振りの場面 |
![]() お囃子に合わせて、藤九郎を先頭に太夫が一列に並んで入場します。このとき、藤九郎は「えんぶり摺りの藤九郎が参りました、前に千刈り、後に千刈り・・・・」と口上を述べます。 入場したら円状に並び、「正月のお祝いに〜」で始まる唄と太鼓に合わせて舞います。中でも藤九郎の「大振り」と呼ばれる動きがダイナミックです。最後、太夫たちは後ろに下がり、藤九郎を中心に一列に並んで終わります。 ときには、滅多に披露しない藤九郎の「鶴の羽返し」「鴨の練り首」の技が見られることもあります。 |
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![]() 「代かき馬の代のオン馬」から始まる唄と太鼓に合わせて摺ります。 藤九郎を中心に一列に並んだ状態から始まり、円状に並び、回る途中で真後ろの藤九郎が真ん中から一人で前に出て大振りが始まるのが特徴です。最後は再び一列に並んで終わりますが、始まりと太夫の並び順が変わります。 |
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![]() 扇子を苗に見立てて右手に、豆絞りを苗の束に見立てて左手に持ち、田植えをする踊りで、唄と囃子に合わせて踊ります。 歌詞は五番まであり、太夫たちは植えながら後ろに下がっていくのですが、唄が一番終わるごとに(一枚田を植えるごとに)「ヨイサノサ」と掛け声をかけて、苗を束ねているのを解くような仕草をしながら、前に出てきます。 また、五番では、「あんまり植えると腰が痛くなるからそろそろやめよう」という意味のことを唄っています。 「田植え」の前に「田植え漫才」という演目が行われることもあり、田植え漫才登場人物の「太夫」とこっけいな「三八」が烏帽子太夫の両脇に並び、一緒に田植えをします。 |
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![]() 「田植え漫才」の様子 右の扇を持っているのが「太夫」、左が「三八」 |
![]() 「田植え漫才」後の「田植え」 五人の烏帽子太夫の左右に、三八と太夫も一緒に植えます |
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![]() その名の通り最後の舞です。 唄と太鼓に合わせて舞います。藤九郎を中心に、一列に並んでいる状態で始まり、舞の途中、円状に並び、最後は再び藤九郎を中心に一列になります。 お囃子が鳴り始め、二人の太夫が口上を述べながら「畔留め(くろどめ)」という動作をします。 この口上は、田の畔(くろ)にねずみの穴などが開いたりして水が漏れることのないように、という意味合いがあります。 「畔留め」を二人の太夫が行うのは、中居林の特徴ともいえます。 畔留めが終わると太夫たちは深々と礼をしますが、一番の感動的な見どころと言えます。 礼の終わりに藤九郎がジャンギを鳴らすのをきっかけに、藤九郎を先頭に太夫、その他一同、順に退場します。 |
![]() 向かって左二人が「畔留の太夫」 畔留が終わり、後ろに下がっている場面 ![]() 摺り納めの最後、深々と頭を下げ、退場します。 |
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